課題
キュービクルの異常発熱を把握したい
- キュービクルの異常発熱を迅速に把握し、事故を防ぎたい
- 法令点検時の見落としや人為的なミスを防ぎ、確実性を上げたい
- キュービクルを含む施設内の点検状況を一元管理したい
解決策
24時間遠隔監視システムを後付け導入
- キュービクルの異常発熱を即座に把握すべく、24時間遠隔監視システムを導入
- 既存のキュービクルに 「IoT接点センサー(BICI-EL2)」を後付け し、スマートキュービクル化を実現
- 稼働状況をクラウドから遠隔モニタリング。異常時はメール通知が可能に
得られた結果
異常を即座に正確に感知できるように
- 人間の感覚に頼らない“スマート保安”により、確実かつ迅速に異常を検出できるようになった
- 法令点検を待たずに異常発熱を早期に発見でき、事故リスクが減少した
- キュービクル以外の点検状況と合わせて、データベースで一元管理ができるようになり、施設全体の管理体制向上に貢献できた
具体的なソリューション
外部システム連携を見据えた“スマート保安”
キュービクル(高圧受電設備)とは、高圧で受電するための機器一式を金属製の箱に収めた変電設備をいいます。今回の導入先は、多くの施設があり、数百台規模のキュービクルが存在しているため、点検業務の多大な労力が課題になっていました。また、キュービクル以外にも多数の機器やシステムが動いており、すべての点検状況をデータベース化して一元管理することが求められていたため、外部システムとの連携・カスタマイズができることが必須条件でした。
今回は、センサー機器つきの設備導入や、既存のリソースを生かす後付けセンサー製品等の検討の結果、大規模導入の可否や設置の難易度、外部システムとの連携、システム自体の品質が認められ、当社が選定されました。
人の感覚に頼らないキュービクル保安
キュービクルは毎月あるいは隔月(3ヶ月)での法令点検や年次点検が義務付けられています。しかし発熱異常に対しては、異音や異臭といった感覚的な差異を見つける方法を採っており、点検者の感覚に頼らざるを得ませんでした。そのため、見落としや点検ミスなどによるヒューマンエラー、報告までのタイムラグや報告の遅れ、報告ミスが避けられませんでした。加えて、点検者の高齢化や人材不足もあり、保安品質の維持は業界全体の課題でもありました。また、屋外に設置されていることが多いため、自然災害の影響を受けやすいという特性もあります。
異常発熱の発見が遅れると火災や停電といった大きな事故につながる可能性もありますが、点検回数を増やすことは金銭的・人的コストの面から現実的ではありません。そこで今回の施設では、異常発熱を正確・早期に検知するため、既存設備に後付けする形での24時間遠隔モニタリング設備の導入をご提案しました。
ニオイセンサーが異常をキャッチし、メール通知
常発熱時も電流値は変わらないため、既存の漏電ブレーカーで異常を検知することはできません。そのため、発熱を感知するためにキュービクル内に 「感熱カプセル」と「ニオイセンサー」 を設置。「感熱カプセル」が一定温度の熱を感知するとニオイ物質を放出し、そのニオイを「ニオイセンサー」がキャッチすることで、異常発熱を検知するしくみとなっています。
「ニオイセンサー」と「IoT接点センサー(BICI-EL2)」を有線接続し、4G/LTE回線でクラウドにデータを送信。異常発熱があった場合にはメールで通知されるため、リアルタイムに異常を把握し、迅速に対応することができます。
既設のキュービクルに後付けし、遠隔監視を実現
キュービクルの24時間遠隔監視システムは、既設のキュービクルにBUNNYHOPの「IoT接点センサー(BICI-EL2)」を後付けするだけの簡単な工事のみで使用を開始できます。 「IoT接点センサー(BICI-EL2)」には4G/LTEモジュールが搭載されているので、キュービクルのようなインターネット回線がない場所にも問題なく設置が可能です。初期導入時は少数から開始しましたが、今後、全施設のすべてのキュービクルに導入を予定しています。
利用者の声
お客様より
多拠点・多数の分電施設を、一元的に管理できるソリューションをずっと探していました。BUNNYHOPのシステムはニーズに合っており、技術的にも信頼でき、長期的な視野で見た時のバックアップ体制も充分であると感じましたので依頼しました。今後、徐々に対応施設を増やしていく予定です。
設備保安会社より
これまでは人の感覚に頼っていたので100%安全とは言い切れず、プレッシャーも大きかったのですが、異常発熱監視システムの導入によって点検作業の負担が減り、ストレスが軽減されました。設置工事も簡単で、スムーズに利用を開始できました。
当社担当者より
当社の遠隔点検設備は、多拠点・多数の独立した施設でも、短期間で導入が可能です。今回のように小規模からスタートし、段階的にエリアを広げていくことも可能ですので、導入の方法についてもぜひ一度ご相談ください。
- 導入先
- 研究施設(宮城県)
- 導入期間
- 3ヶ月